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2005年第1回抄録

演者一覧:
 ・今井俊広
 ・河田裕夫
 ・西川義昌
 ・小濱忠一
 ・瀬戸延泰
 ・千葉豊和
 ・茂野啓示

演者:今井俊広 <スライド

演題:Restorative treatment 祝還暦 山崎長朗先生

抄録:「山崎先生の還暦祝い例会」に当たり、何か発表するよう依頼いただきました。さて、何を話せばよいものか・・・。と、迷った末、多くの先生方が通るであろう「勉強をすればするほど理想的治療と己の現状の臨床のギャップ」という現実にどう向き合うかを私の経験から臨床例を通し話してみようと考えました。山崎先生のオフィスとDr. Raymond L Kim のオフィスで学んだ歯科医療と鳥取県米子の田舎での歯科医療とのギャップのなか、苦節20年! ちょっと寄り道もしましたが「継続は力だなぁ」と、やっと最近は山崎先生からお褒め?のことばもいただきました。
米子に帰郷した20年前、患者の要求は綺麗になる以前、噛めるようになることでした。
炎症のコントロールと咬合のコントロールの初期治療の段階から先に進めない症例ばかりでした。そうこうしながらも少しずつ前進できたと自負していますが、「今ならこうするだろう」という症例も多々あります。その時々で学んだ事を、己の技量のベストをつくし、臨床の中で応用してきた軌跡であり、最近はそれなりの結果が見えてきたように思います。
学術的ではないエモーショナルなことばかりの抄録になりましたが、詳細は6月5日に・・・。

演者:河田裕夫

演題:「原宿で教わった事 考えた事」

抄録:私の卒業した17年前、キム先生を筆頭に、山崎先生、本多先生の率いるS.J.C.D.は歯周補綴の最前線であった。いまのようにインプラントの信頼性が高いと思われていなかった時代であり、「エマージェンスプロファイルから最大豊隆部まではストレートに立ち上げなければならない」と信じられていた時代でもあった。その結果、「信頼性のない歯牙を使いながら、いかに補綴物の予知性をあげてゆくか」に取り組まざるを得ないケースを治療するための様々な方法論が交錯していた。また、歯牙の形態に対する制限により、「健康であるためには審美性を犠牲にせざるを得ない」といった苦渋の選択を迫られるケースもあった。
 時代が移り変わり、インプラントの信頼性の向上により、欠損補綴のコンセプトが根本から変化した。また、山崎先生の「チェンジング・コンセプト」以降、補綴物を「より審美的」に装着するための様々なアプローチがなされるようになってきた。最近ではS.J.C.D.といえば、「審美とインプラント」となってきたが、過去に取り組んできた様々な技術的背景があってこそと考えている。いわゆる歯周補綴を振り返ることにより、これからの歯科治療との接点を考えてみたいと思う。

演者:西川義昌

演題:審美的なコンポジットレジン修復のためのプレースメントテクニック

抄録:直接修復の材料として広く使用されているコンポジットレジンは、近年高まってきた
審美的要求に応えるためにさまざまなメーカーから、より自然な色調を再現できるように多くのカラーバリエーションが発売されるようになってきた。熟達したスペシャリストがこれらを使って自然的な色調をコンポジットレジンで天然歯と区別がつかないほど上手に回復しているのは素晴らしいことである。しかしながら、多くの臨床家にとってはそのようなさまざまなカラーバリエーションを持ったレジンを自由に使いこなすことは非常に高度なテクニックと長いチェアタイムを必要とされ、忙しい日々の日常臨床の中で現実的にはほとんどの臨床家は従来の充填方法に留まっている。そのために審美的には必ずしも満足の行く結果が得られていないのが実情であると思われる。今回は優秀なS.J.C.Dのメンバーにはご確認程度になると思われるがプレースメントの基本的なコンセプトとカラーシステムを再度見直すことで特殊なカラーバリエーションをあまり使用することなく基本色を用いて、誰もが簡単にできてなおかつ審美的であるようなプレースメントテクニックについて私見を述べたい。はじめに私なりの充填の基本コンセプトについて述べ、それにのっとったマッチシェードテクニック、アナトミカルプレースメントを基本としファウンデーションレイヤー、トランジション、ディフュージョン、インターナルライブスティン、キャラクタライジングなどのテクニックについて具体的な解説を加えたい。
なお接着性コンポジットレジン充填処置でもっとも重要であると思われる感染歯質の除去とエナメル質、象牙質への接着はもはや適切に処理されてあるものとする。

演者:小濱忠一

演題:Prosthetics Design for a Successful Eathetic Outcome in Implant Dentistry
― Predictable Pori-Implant Gingival Assthetics ―

略歴
1981年 日本大学松戸歯学部卒業
日本大学 歯内療法学教宣入局
1984年 原宿デンタルオフィス勤務
1986年 小濱歯科医院開業 現在に至る
現在 日本補綴歯科学会会員
日本歯周病学会会員
AAP会員
SJCDインターナショナル理事
東京SJCD顧問
東京SJCDインプラントコースインストラクター
Replace Select (Nobel Biocare)メンター
抄録:インプラント治療の認知度が高まってきた現在、われわれ歯科医師、歯科技工士に求められる治療結果は大きく変化してきた。インプラント修復において最適な審美性と機能性をより確実に達成することが天然歯修復以上に難易度が高く、複雑な対応が必要となることは周知の事実である。そのために、最終ゴールと予知性に対して診断用ワックスアップとテンプレートを応用してインターディシプリナリー観点から治療計画を立案して、コンセンサスに基づいた治療が遂行されることこそ治療を成功に導くためには必須の最重要事項であると考えている。それは、治療の難易度鑑別そして予知性を予測するうえでも欠く事ができないステップであるといえるであろう。
現在のインプラント治療は、様々な基礎的研究と臨床データの蓄積に基づいたガイドラインの確立と各種コンポーネントの開発と改良などによって、さらに患者のQOLを向上させるべき
(1)天然歯修復と同等の審美性の回復
(2)インプラント埋入後の即時または早期の機能回復
をテーマとしたものに進んできています。
そこで、本講演では、インプラント審美修復をより確実に成功に導くために考慮しなければならないインプラント形態と周囲組織構造を十分に念頭に置いた予知性の高い上部構造形態の付与について解説したい。

演者:瀬戸 延泰

演題:インプラントポジションと軟組織形態

抄録:私は大学卒業後3年間、山崎先生のご指導の下、原宿デンタルオフィスにお世話になりました。その間、まずは根管治療・支台歯形成といった基本的なテクニックを教わり、さらに診査診断とシークエンシャルな治療計画、そして再評価、経過観察の大切さを学びました。
この貴重な経験は今現在も私の臨床に非常に多くの影響を与え、生かされております。
特に実際の臨床を通して学んだプロビジョナルレストレーションの活用は、今日私の臨床に欠かす事の出来ないツールとなっております。
今回は前歯部におけるインプラントポジションに焦点を当て、インプラント治療におけるプロビジョナルレストレーションの意義と役割、そして経過観察の重要性について症例を通して考えてみたいと思います。

演者:千葉歯科クリニック・千葉 豊和

演題:Restorative Treatment  for Single Teeth
〜原宿にて学んだこと〜

抄録:1本の歯冠修復治療を行うにあたっては、診査、診断、治療計画の立案を行った後に、診断用ワックスアップ、歯周組織の管理、歯内療法、プロビジョナルレストレーションによる確認、支台築造、支台歯形成、印象採得、最終補綴物の試適、咬合調整、仮着、最終セメンテーション、メインテナンスといった流れで治療を行っていく。それぞれの段階において的確な処置を行わなければならないのは当然であるが、各ステップにおける再評価を行いながら治療を進めていくことは最も重要な事項となる。さらにその修復物が生体と調和し、いかに長期的に患者の口腔内に機能させていくかが課題となってくる。生理的、機能的、審美的な要件を満たしていなければ歯冠修復治療の完成とは言いがたい。原宿にて学んだことは、1本の歯の修復治療においても各ステップにおける的確な治療を心がけ、常に再評価を行った上でいかに満足のいく修復物を患者に提供するかという、歯科医療における基本的な考え方であった。今回のプレゼンテーションは、原宿時代に行った症例で各ステップにおける内容を整理し、技術的、材料学的に進歩した現在の修復治療においてどのように反映されているかを確認する。

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